病理的要因説
左利きになることに、病理的要因が関係しているということは、学者が唱える最も一般的な説の一つです。
特に注目すべきなのは、胎児が受ける脳の損傷です。
それは、胎児が出生する前は、私たちの目に見えないところで脳が損傷している可能性があり、また出生の際にも、母親の産道から出てくるまでに、どこかで脳を損傷する可能性もあります。
さて、脳の損傷がどう影響するかというと、左脳を損傷した場合は、右脳に頼るようになり、左利きになる、ということです。
人は元々右利きであり、左の脳を損傷した胎児のみが右脳を使うようになることで、左利きが生まれる、というのがこの説の概要です。
また単純な損傷以外に、細菌性髄膜炎による脳の損傷も、左利きに関係しているといいます。
細菌性髄膜炎は、子供の死亡例の最も多いものであり、発症した乳幼児のうち、5パーセントは死亡します。
また生存しても、15パーセントにてんかん発作や脳障害といった、何かしらの傷跡を残します。
この髄膜炎は、実は右脳に起こりやすいことがわかっていて、そこから、右脳で発症して生き残った子供だけが、左利きになる、という説が生まれたのです。
病理的原因による左利きは、全て後天的に左利きになることを裏付けるものです。
こういった説は世界各国の学者が唱えているもので、更なる裏づけが為され、未解決部分を解決したら、かなりの説得力を持つことになりそうです。
次は!
出産時のトラブル説
です!
左利きと脳の役割
左利きになる原因
家族と私の左利き日記
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